月経カップ

月経カップ、どうやって使うの? 注意点は?

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ナプキンやタンポンだけでなく、吸水ショーツや月経カップなど、個人の好みや状況に応じた生理用品の選択肢が広がってきています。“第3の生理用品”として注目を集めている月経カップですが、どうやって使うの? 入れるとき痛くない? など、分からないこともたくさんありますよね。ここでは月経カップの正しい使い方や注意点について紹介していきます。

月経カップとは

月経カップは生理中に腟に直接挿入して、経血を溜めて使うカップタイプの生理用品。多くは医療用シリコーンでできていて柔らかい素材のため、挿入により体が傷つく心配はありません。ナプキンやタンポンと比べて蒸れやニオイが気にならない、一日に何度も交換する手間から解放される、繰り返し使えるため経済的でごみを減らせるなどといったメリットがあります。体の正しい位置に挿入すれば違和感や痛みはなく、スポーツ時やプールの中、就寝時にも使えます。月経カップを連続して挿入できる時間は8〜12時間ほど。製品によって異なるため、取扱説明書をよく読んでから使いましょう。

一方、初めて使用するときと生理周期が終わるごとに煮沸消毒が必要なこと、着脱にコツがいること、3〜10年ほどと長く使えるものの、ナプキンやタンポンと比べると初期費用が高い(1個4,000円〜6,000円ほど)ため、導入のハードルがやや高いと感じる人もいるかもしれません。

月経カップの使い方

腟にカップを挿入することが恐いと思われがちですが、慣れれば生理期間がとても快適になる月経カップ。正しい使い方を知っておきましょう。

1.カップは必ず煮沸消毒してから使う

使用する前に、まずは煮沸消毒から始めます。90℃以上の熱湯に沸かした鍋にカップ入れて5〜10分。また耐熱容器にカップ全体が覆われるほどの水を入れて約5分間電子レンジにかける方法も。いずれの方法も月経カップ自体が熱くなっているので注意して取り出します。

2.カップを折りたたむ

必ず石けんなどで手を洗ってから月経カップを小さく折りたたみます。カップの縁の片側を内側に押し込んで使う「パンチダウンフォールド」、横から見た縁が数字の7の形になるように折り曲げる「セブンフォールド」、縁がCの形になるように折りたたむ「Cフォールド」など、折り方はさまざま。いろいろ試して、自分にとって挿入がしやすくカップが中で開きやすい方法を探しましょう。

〈カップの折りたたみ方の一例〉

・パンチダウンフォールド
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カップの縁の片側を内側に折り込み、その周りの両側を折り曲げます。先端が細くなるので比較的挿入しやすいと言われています。

・セブンフォールド
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縁が数字の7の形になるように折りたたむセブンフォールドは先端が平たくなるのが特徴。中でカップが開きやすい折り方です。

・Cフォールド
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縁がCの形になるように半分に折りたたむCフォールド。簡単に折れて中で開きやすいものの、先端があまり小さくならないため挿入しにくいと感じる人も。

3.リラックスして挿入する

スクワットの体勢、トイレの便座に片足をあげるなど、自分が挿入しやすいと感じる体勢になります。清潔にした利き手で折りたたんだ状態のカップを持ち、もう片方の手で小陰唇を広げます。カップを尾てい骨の方向に挿入し、カップの側面を指でなぞるなどしてカップが中で開いていることを確認します。

4.カップを取り出す

清潔にした手指で腟口を触り、位置を確認します。下腹部に力を入れるとカップが下に降りてくるため、カップの底をつまんで取り出します。うまく取り出せないときは指をカップの側面まで入れて壁面を凹ませると外れやすくなります。また、それほど心配しなくて大丈夫ですが、万が一取り出せないなど困ったときにいつでも相談できるかかりつけの婦人科を持っておくことが大切です。月経カップのステム(底についている尻尾のようなパーツ)は挿入するときや取り出すときの位置を確認するための目印。引っ張るとステムがちぎれたり痛みを感じることがあるため注意しましょう。

5.取り出したカップを洗浄する

カップに溜まった経血はトイレに流して捨てます。在宅時なら石けんなどで経血を洗い流し、外出時はウェットティッシュなどでカップを拭き取り、再度挿入します。

6.生理期間が終わったら再び煮沸消毒して保管

生理期間が終わったら、カップを保管する前に必ず1.と同様の煮沸消毒をします。洗浄後は乾かしたあと、付属の袋に入れて保管しましょう。水漏れ、温度や湿度の高いところ、直射日光を避けて衛生的に保管します。

TSS(トキシックショック症候群)について知っておこう

TSSとは、黄色ブドウ球菌の産生する毒素が原因で起こる急性疾患のこと。タンポンの長時間使用によるものが多く報告されているため女性特有の病気と思われがちですが、ケガや火傷、虫刺されなどが原因となり、男女問わず感染することがあります。月経カップも正しく使わなければ、TSSを引き起こす可能性はゼロではありません。

TSS発症の原因となる黄色ブドウ球菌はバクテリアの一部で、菌があること自体は健康上の問題はありません。ただし経血を含んだタンポンや月経カップなどの生理用品を長時間付けたままにしたり、清潔でない手指で交換したりすると菌が増殖し、毒素を産生しやすくなります。そこに体調不良や免疫力の低下などが重なると、TSSが発症すると言われています。

TSSの初期症状としては、突然の高熱を伴う発疹・発赤、倦怠感、下痢、嘔吐、粘膜充血などがあります。直ちに婦人科などの専門医にかかりましょう。発見が遅れるほど重篤化する可能性が高くなります。月経カップもそれ以外の生理用品も、正しく使うことでTSS発症の可能性を低くすることができます。

よくある悩み

たくさん種類のある月経カップ。どうやって選んだらいいの?

万が一のトラブルを想定し、医療機器としての基準をクリアしている、製品説明に「医療機器」と明記されているものを選ぶと安心です。サイズ表記はメーカーによって異なりますが、挿入に不安がある初心者の方にはSサイズ(サイズ1)がおすすめです。

奥まで入りすぎて、取れなくなったりしないの?

腟の奥にある子宮の入口は、直径約2~3mmなので、直径3〜5cm程度ある月経カップが奥まで入ることはありません。