性的暴力には、薬物やアルコールを使用して行われるものがあります。
「飲み物を飲んだら急に眠くなって気を失い、気がついたらセックスの最中だった」など、飲み物や食べ物に薬が混入されたケース。「サークルの飲み会で先輩からお酒をすすめられ、断れずに飲み続けていたら体がだるくなり、気がつくと複数の人に囲まれて胸や下半身を触られていた」のような、お酒を無理やりすすめられたケース。また、「よく効く頭痛薬だと進められて飲んだら気持ちが悪くなって体が動かず、服を脱がされて動画を撮られた」のようなケースも実際に起こっています。
いつもなら酔わない量なのに酔いの回りがとても速かった、急に耐えられないほど眠くなった、体が思うように動かなかった、気持ち悪かった、意識が朦朧とした、記憶がない・曖昧である。そんなふうに、「いつもと違う」と感じた時は、気のせいではなく、薬物やアルコールの影響かもしれません。薬物の影響により、意識がある時のように会話をしたり、自分で歩いたりしていても、被害時の記憶がない場合もありますし、このような症状を「薬物性健忘」「前向性健忘」と呼んだりします。
もし、そのような被害にあったとしても、「私が断らずに飲んでしまったから」「不注意だったから」と自分を責めないでください。薬物やアルコールを使った性犯罪、性的暴力は、計画的で卑劣な行為です。被害に遭ったあなたの責任ではありません。そして、相談できる場所もあります。「薬物が入っていたかなんてわからない」「覚えていない」と記憶が曖昧だったり、うまく話せないからといって、相談することをあきらめないでください。
警察・性犯罪被害相談電話共通番号#8103
性犯罪・性的暴行に関する相談窓口です