いろいろな出産スタイル

誰かの真似じゃない、
出産スタイルは自分で選ぼう。

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あなたは「出産」と聞いた時に、どんな場面を思い浮かべるでしょうか。病院のベッドに仰向けで寝て、女性が苦しそうにいきむ姿を想像した人は多いかもしれません。でも実は、出産のスタイルはたくさんあり、妊婦さんが望む形を選ぶことができるのです。

どんな場所でどのように出産をするかを自主的に選ぶことを、「アクティブバース」といいます。 医療施設の分娩台=出産する場所と限定せず、姿勢も自分が楽なもので行います。たとえば、場所でいうと産婦人科病院、そのほかに助産院や自宅が挙げられます。また、体位は、四つん這い、座る、横向きで、しゃがむ、立つなど。妊婦さんの痛みが和らぐ状態を選ぶことで、無理せずいきみ自然の力で出産することができるのです。水中出産もアクティブバースのひとつになります。

ただし、アクティブバースを選ぶ場合はなおさらですが、産院まかせにするのではなく、妊娠中から出産のメカニズムや流れを理解することや、体重をはじめとする自己管理能力が必要です。

出産というと強い痛みを伴うものだと考える人もいるでしょう。実際、陣痛が始まってから子宮の出口が完全に開くまでは、お腹の下のほうから腰にかけて痛みを感じます。子宮の出口が半分くらい開く頃に痛みが強くなり、完全に開く頃にはおへその下から腰全体、外陰部にかけて強く痛むようになります。生まれる間際には、外陰部から肛門周囲の痛みはさらに強まります。
陣痛による痛みを避けたいという人は、無痛分娩を選ぶことができます。代表的な方法は2つあり、一つは硬膜外腔という脊髄の近い場所に局所麻酔薬と医療用麻薬を加えたものを投与する方法です。もう一つは点滴を使って医療用麻薬を投与します。前者のほうが多くの国で無痛分娩の第一選択の方法とされています。
日本にある分娩施設のなかで無痛分娩が行えるのは全体の約30%。厚生労働省は無痛分娩を行なっている施設の情報を紹介しています。


また、出産というと女性のものというイメージがあるかもしれません。でも、決してそんなことはありません。出産の時にはパートナーや家族も立ち会うことができます。母体と子どもが健康な場合は、助産師さんが扱う自宅での出産を選ぶことも可能です。ただし、妊娠経過など状況によって希望しても自宅で産めない場合もあるので、まずは病院で診察を受けることが第一です。また、今はコロナウイルス感染症のため、立会い出産ができない病院が増えています。

痛みが伴うなど、出産することを怖いと思う人もいるでしょう。事実、子どもを産むということは命がけの行為です。ユニセフの世界人口白書(2015年)によると、世界では10万人に対して216人が妊娠、出産で亡くなっています。でも、日本は5人と世界で極めて安全といえるデータがあります。これは自宅近くに個人病院があり、大病院との連携システムも上手くいっているため、安全なお産ができることが大きな要因です。1960年を境に病院出産をする人が増え、妊娠、出産での死亡が大幅に減少しました。

子どもを持ちたいと思ったり妊娠をしたら、お医者さんや自身の体と相談しながら、自分に合う出産スタイルを考えてみるといいかもしれません。
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よくある悩み

出産でおまたを切られる?

そんなことはありません。会陰切開だけではなく、陣痛促進剤の使用、剃毛も、実はWHO の勧告では不要とされています。しかし日本では、 患者の同意なしに会陰切開を行う病院があるのも事実。そんな話を聞くと、出産自体が恐ろしく感じますね。でも、大切なのは、病院えらび。自分が出産するとき、自分の希望の産み方(バースプラン)を受け入れてくれるかどうか、事前にしっかり確認しましょう。納得できない場合は、病院を変えることも選択肢のひとつです。