性的指向について

だれに魅力を感じる?感じない?
すべての気持ちに"異常"はない。

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あなたは誰かに恋愛感情や性的魅力を感じたことはありますか?あるとしたら、初めて感じたのはいつ?どんな人に対して?どんな性別の人に対して?それはどんな気持ち?

その人ともっと仲良くなりたい、
おいしいものを一緒に食べたい、
あの映画を一緒に見に行きたい、
もっと一緒にいたい、
手をつなぎたい、キスをしてみたい、
抱きしめ合いたい、セックスをしてみたい、
お互いの人生のパートナーになりたい、などなど、
いろいろ思い浮かんだかもしれませんね。

一方で、そんな気持ちはまったくないよっていう人もいるでしょう。

このうち、恋愛感情や性的魅力を感じる性別の方向性を 「性的指向」(セクシュアルオリエンテーション) といいます。

自分の性別(ジェンダーアイデンティティ)と異なる性別の人に恋愛感情や性的魅力を感じることを 「異性愛」(ヘテロセクシュアル) といいます(「フツー」「ノーマル」という名前ではありません)。

自分の性別と同じ性別の人に感じることを 「同性愛」(ホモセクシュアル) といい、中でも女性として女性が好きな場合を 「レズビアン」 、男性として男性が好きなことを 「ゲイ」 といいます。

男女両方に恋愛感情や性的魅力を感じることを 「両性愛」(バイセクシュアル) 、そういった二元的な性別にかかわらずさまざまなジェンダーの人に感じることを 「全性愛」(パンセクシュアル) といったりします。

そういった恋愛感情や性的魅力をだれにも感じないことを 「無性愛」(アセクシュアル/エイセクシュアル) といいます。

ただこれらもおおざっぱな区分けです。そもそも恋愛感情と性的魅力が重ならない場合もあったりします。それらに合わせてさまざまなカテゴリー名もありますし、そういったカテゴライズなんて必要ないと感じている人もいるかもしれません。自分の性的指向についてラベルを貼られることを不快に思ったり、好まない人もいれば、カテゴリー名があることで安心する人もいます。自分の性的指向について確信を持っていない人だっているでしょう。人生を過ごすうちに性的指向が変化する場合だってあります。その年齢やタイミングも人それぞれです。

大切なことは、社会の中で自分の性的指向が尊重されているか、他者の性的指向が尊重できているかということです。 もしそれが実現できていなければ、社会のあり方を私たちが変えていかなければなりません。
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よくある悩み

恋人を欲しいと思わないのって変?

全く変なことではないですよ。安心してください。周りがみんな恋愛にのめり込んでいると、恋愛こそ人生、のような錯覚に陥ってしまうかもしれませんが、人生において恋愛は中心にあるものではありません。自分が人と違っていても心配ないです。異性にも同性にも性的魅力を感じない人たちのことを、「アセクシャル」と呼ぶこともあります。セクシュアリティは人生を通して変わっていくものでもあるので、カテゴリーにとらわれ過ぎずに、自分の気持ちをゆっくりと観察してみてください。